進路・受験の考え方
進路は誰のものか
親や先生の期待と、自分の人生をどう考えるか
進路を考えるとき、親や先生の意見は大切です。
自分では見えていない現実を、周りの大人が見ていることもあります。
大学の難易度、将来の仕事、学費、通学、本人の学力、性格、生活環境。そうしたものを考えて、親や先生が助言してくれることはあります。
だから私は、親や先生の意見を聞くなと言いたいわけではありません。
むしろ、聞いた方がいい。
ただし、聞くことと、そのまま従うことは違います。
進路は、親のものでも、先生のものでもありません。
実際にその道を歩くのは、本人です。
親が言ったから。
先生が言ったから。
学校でそう言われたから。
それだけで、自分の進路を決めてしまってよいのか。
私は、そこには慎重であってほしいと思っています。
親や先生の言葉は、とても重い
高校生や受験生にとって、親や先生の言葉はとても重いものです。
特に、進路に迷っているとき、不安なとき、自信がないときには、大人の一言が本人の選択を大きく左右します。
「あなたにはこちらの方が向いている」
「この進路の方が安全だ」
「こっちに進んだ方が将来のためになる」
「親としては、こちらを選んでほしい」
こうした言葉は、言う側に悪気がなくても、受け取る側にとっては非常に大きな力を持ちます。
もちろん、親や先生は、その人なりに良かれと思って言っていることが多いはずです。
しかし、良かれと思っていることと、その選択が本人にとって本当に納得できるものかどうかは、別の問題です。
進路の結果を実際に背負うのは、本人です。
その道を歩くのも本人です。
うまくいかなかったときに悩むのも本人です。
後悔するのも本人です。
だからこそ、進路は「誰かに言われたから」だけで決めてはいけないと思います。
私自身も、進路を大人の意向に大きく左右されました
なぜ私がこのことを強く考えるのか。
それは、私自身が、進学や就職の場面で、大人の意向に大きく左右された経験を持っているからです。
私は大学入試で、現役のときに中央大学文学部に合格しました。
しかし、父から反対され、そのまま進学することはできませんでした。
「そこではだめだ」と言われ、浪人することになりました。
東京の寮で浪人生活を送りました。
決して恵まれた環境ではありませんでした。貧しい、一番狭い部屋で勉強していました。
その結果、早稲田大学法学部・文学部、明治大学法学部・文学部、中央大学法学部に合格しました。
もともと私は、中央大学法学部に合格することを目標にして浪人していました。
そして実際に、中央大学法学部に合格しました。
当初は、中央大学法学部に通うものだと思っていました。
ところが、全く自信のなかった早稲田大学法学部にも合格しました。
私は、早稲田大学法学部に進学したいと思いました。
しかし父は、中央大学法学部に行かせたがりました。
父自身が中央大学商学部出身だったこともあり、中央大学法学部への思いが強かったのだと思います。
最終的に父は、司法試験を受験することを条件に、早稲田大学法学部への進学を認めました。
私は早稲田大学法学部へ進学しました。
しかし、その条件は、後に私の人生に大きく影響しました。
就職活動の時期にも、進路を自分で選べませんでした
大学生活を送り、就職活動を考える時期になりました。
私の就職の時期は、バブルの最後のころでした。
まだインターネットのない時代です。毎日のように、一流企業から就職説明会への招待のはがきが届いていました。
本来であれば、就職活動をするという選択もあったはずです。
しかし父は、
「司法試験を受けることを条件に早稲田に行かせた」
と言い、私に就職活動をさせませんでした。
私は司法試験の勉強を続けることになりました。
ロースクールにも通いました。
しかし、司法試験には合格できませんでした。
この経験は、私の中に深く残っています。
親や大人の言葉は、とても重い。
特に、逆らえない関係にあるとき、その言葉は進路を大きく左右します。
もちろん、父には父なりの思いがあったのだと思います。
父自身が果たせなかった思いや、子どもに期待したものもあったのかもしれません。
しかし、その選択の結果を実際に背負ったのは私でした。
だからこそ、私は生徒に対して、簡単に「親や先生の言う通りにしなさい」とは言えません。
大人の意見を聞くことと、そのまま従うことは違う
私は、親や先生の意見を聞くなと言っているわけではありません。
むしろ、聞いた方がいいです。
自分だけでは見えないことを、大人が見ている場合もあります。
学力の現実。
受験の厳しさ。
大学ごとの特徴。
将来の進路。
経済的な事情。
本人の性格や生活面。
こうしたことは、一人で考えているだけでは見えにくいことがあります。
しかし、聞くことと、そのまま従うことは違います。
大人の意見は参考にする。
でも、最後は自分の人生として考える。
これが大切だと思います。
誰かに決めてもらった進路でも、その後を生きるのは自分です。
うまくいかなかったときに苦しむのも自分です。
「本当は別の道に進みたかった」と後悔するのも自分です。
だからこそ、進路は最終的には、自分の問題として考えなければなりません。
一人の大人の言葉だけで決めない
進路について迷ったとき、一人の大人の言葉だけで決めないでほしいと思います。
親の言葉だけ。
担任の先生の言葉だけ。
一人の先生の判断だけ。
それだけで決めてしまうのは危険です。
同じ成績や同じ状況を見ても、人によって見方は違います。
ある先生は、慎重な判断をするかもしれません。
ある先生は、まだ可能性があると言うかもしれません。
親は安定を重視するかもしれません。
本人は挑戦したいと思っているかもしれません。
どれか一つが絶対に正しいとは限りません。
だから、できれば複数の意見を聞いてください。
- 担任以外の先生
- 別の教科の先生
- 塾の先生
- 予備校の先生
- 受験に詳しい大人
- 信頼できる先輩
- 家族以外の第三者
いろいろな意見を聞いたうえで、自分がどうしたいのかを考える。
それが大切です。
相談できる人がいなければ、AIを使って整理してもいい
身近に信頼できる先生や相談できる大人がいない場合もあると思います。
その場合は、AIを使って自分の状況を整理してみてもよいと思います。
もちろん、AIの答えも絶対ではありません。
しかし、自分の状況を客観的に整理するきっかけにはなります。
たとえば、次のように聞いてみることができます。
- 今の成績から志望校を目指すには、何を優先すべきか
- この進路を選んだ場合、どんなメリットとデメリットがあるか
- 親や先生の意見と、自分の希望が違うとき、どう整理すればよいか
- 受験校や併願校をどう考えればよいか
- 自分が本当に望んでいることを整理するには、何を考えればよいか
AIに決めてもらうのではありません。
AIを使って、自分の考えを整理するのです。
大切なのは、一人の大人の言葉だけで進路を閉じてしまわないことです。
進路を考えるときに大切なこと
進路を考えるとき、私は次のことが大切だと思っています。
- 親や先生の意見を聞くこと
- でも、一人の意見だけで決めないこと
- 複数の意見を聞くこと
- 現実的な条件を見ること
- 自分が本当にどうしたいのかを考えること
- 最後は、自分の人生として引き受けること
進路選択に、絶対の正解はないかもしれません。
だからこそ、簡単に誰かに預けてはいけない。
誰かの期待だけで決めてはいけない。
誰かの夢を、自分の人生として背負いすぎてはいけない。
親や先生の意見は、大切な参考材料です。
しかし、進路そのものは本人のものです。
誰かに決められた道ではなく、
自分で考えた道を歩いてほしい。
私は、自分自身の経験から、そう思っています。
坪井英語塾の考え方
坪井英語塾では、勉強だけでなく、進路についても、生徒が自分の人生として考えることを大切にしています。
もちろん、現実を見ないで進めばよいとは考えていません。
学力、受験校、併願校、残り時間、本人の状況。そうしたものは冷静に見ます。
しかし、親や先生の言葉だけで、本人の希望や可能性を簡単に閉じてしまうことには慎重であるべきだと考えています。
進路は、誰かに決めてもらうものではありません。
いろいろな意見を聞き、現実を見て、そのうえで本人が考えるものです。
進路は、親や先生のものではありません。
実際にその道を歩くのは、本人です。だからこそ、複数の意見を聞き、自分の人生として考えることが大切です。
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