英語ができるようになるためには?

英語ができるようになるには、何が必要でしょうか。

大まかには、以下の2つのポイントをしっかり確認してください。

1 自分の現在の英語の実力がどの程度あるのかをしっかり把握すること。
 自分の英語の実力はどのレベルなのか?
 どこから英語が分からなくなっているのか?
  

2 どのレベルで、英語が「できる」ようになりたいのかを把握すること。A,Bどちらになるかで、できるようになるための方法が違います。

A. とりあえずは、中間期末テストができればいい場合 
必要な勉強時間は多くはかかりません。教科書の文章や学校で配布された文章や問題を丸暗記する方法です。しかしこの勉強方法では実力がつかないので、中間期末テスト以外の英語は一切できません。

この勉強方法は、食事に例えば、ファーストフードです。
勉強時間がかからない。すぐにある程度の点数がとれる、という意味では簡単に食べることができるファーストフードです。
ファーストフードはすぐにおなかがいっぱいになります。Aの勉強方法は、とりあえず中間期末テストの点数をとることは可能です。
達成感も簡単に手に入ることでしょう。でも、ファーストフードは、体にいい栄養はあまり入っていません。病気になりやすい体になってしまいます。
Aの勉強方法は、丸暗記を繰り返すだけなので、英語の実力は何もつきません。英語が何もわからないままに丸暗記するので、英語が嫌いになります。
   

B. しっかりと英語の実力をつける。
勉強時間は非常に長くかかります。その代わりに、英語の実力がついています。
中間期末テストも結果的に点数もとれるし、英検・校外模試・入試・・・何でも出来ます。
    
この勉強方法は、食事に例えば、お父さん・お母さんの家庭料理です。
家庭料理は、できあがるのに時間はかかるし、塩分や糖分、脂肪分も控えめかもしれません。苦手な野菜が一杯入っているでしょう。
しかし、子どものことを考えて作る料理です。健康で丈夫な体を作ってくれる料理です。時間をかけて食べれば満腹になります。

Bの勉強方法は、時間がたくさん必要になります。結果もすぐには出ないでしょう。達成感もなく面白くもないです。
しかし、この勉強方法であれば、真の英語の実力がつくので、英語がわかるようになります。英語が好きになります。
中間期末テストの点数も無理せずとれるようになります。

以下この2つのポイントについて、細かく見ていきましょう。

1.今現在の英語のレベルは?

今現在の英語の実力はどの程度ありますか?「中間期末テストでいつも5番以内です。」「~高校に進学しています。」
これは英語の実力には一切関係ありません。
この誤文訂正問題をやってみてください。このページです。
掛け算の九九のレベルです。英語の基礎基本レベルです。9割近く正解がなければ、英語の実力は足りないと考えてください。

「ケアレスミスだし・・・」「言われればわかるし・・・」→ 掛け算の2の段、3の段をケアレスミスしますか?

「こんな簡単な問題、英検、入試に出ないし・・・」→ テニスの試合で、初心者の小学生に負けるような選手が、全国大会で優勝できると思いますか?

基礎レベル・・・とは、簡単を意味する言葉ではありません。
基礎とは、物事の土台です。もともと、基礎という言葉は建築物の「基礎」が由来であり、これなしには上に何も積み上げることができないものです。

今現在の自分の実力を正確に把握してください。

2.「できる」とは、どのレベルの「できる」なのか?

(1)「できる」のレベルは?A・Bの2つのレベル

英語ができるようになるために何が必要なのか?
それは、「できる」をどのレベルまで要求するのかによります。
A.来週に迫った中間・期末テストでとりあえずは、英語の点数がとれればいいのか?
B.それとも大学入試レベル、社会人になっても通用する英語の実力を付けたいのか?

AとBとでは、勉強する方法と火勉強にかかる時間が大きく異なります。
Aは試験範囲の教科書、プリント、問題集、その学校の過去問を丸暗記します。

Bはその試験範囲に関する文法、単語、さらにその文法・単語に関連するものまでをしっかりと勉強します。
その結果として、その教科書の試験範囲のテストの点数がとれるようになります。

AはBに比べて時間がかかりません。

(2)ねこふんじゃった
ピアノで例えて見ましょう。
例えば、ピアノをまったく弾けない人に「ピアノで子どものために童謡を弾けるようになりたい!」
とお願いされたら、どうしますか?方法は、以下の2つに分かれると思います。

A 簡単に時間がかからないようにするためには、童謡も「ねこふんじゃった」に限定して
最初に右手で、黒い鍵盤を順番にたたいて、次に左手でまた3つ並んだ黒い鍵盤をたたいて・・・
と指の動きをそのまま丸暗記させて、その指の動きを何度も何度も練習させます。

B ドレミファから長調と短調、楽譜の読み方を勉強してから、黒い鍵盤と白い鍵盤の違い、ピアノの足元の使い方・・・
などを全て勉強してから、楽譜を読んで、童謡を引けるように練習します。

このBの方法は、基礎から全て勉強していくので非常に時間がかかります。
自分が演奏したい曲が弾けるようになるまでつまらない練習が続くでしょう。

Aの方法はBに比べると時間はかかりません。指の動きだけを丸暗記すればいいのです。
「ねこふんじゃった」ぐらいならは弾けるようになるでしょう。実際、私も「ねこふんじゃった」だけは弾けます。
ただ、他の曲を弾けるようになるためには、自分で楽譜も読めず、鍵盤の意味もわからないため、自分では先に進めません。
応用することができないのです。指の動きを丸暗記して「ねこふんじゃった」が弾けたからと言って、
「悲壮・月光・熱情ソナタ」がひけるようにはならないでしょう。

しかし、Bの方法であれば、基礎基本は全てマスターしていて、楽譜も読むことができて、鍵盤の意味も分かっています。
だから、自分でどんどん先に進むことが出来ます。なんども練習する必要はあるでしょうが、Bであれば、
「悲壮・月光・熱情ソナタ」を弾くこともできるようになるでしょう。

英語の勉強もこのピアノと同じです。時間をかけずに点数をとるためには、指の動きを丸暗記する「ねこふんじゃった」と同じです。
この方法が、Aの方法です。学校のノート、教科書、プリントなどを丸暗記することです。中間期末テストで点数をとるにはそれが一番はやいです。
特に一番点数をとる早い方法は、その学校の中間期末テストの過去問を集めておいて、その過去問の解答をおぼえさせてしまうのです。
学校の先生は、教科書が同じであれば、同じ範囲のテストは、ほぼ同じ問題を作ります。時間をかけて問題を作っている暇がないからです。
(過去問が欲しい場合には、その地域の学校の成績を上げることを目標にする塾に行けば、何年間分も保存していると思います。)
勉強した過去問と同じ問題が出れば中間期末テストの点数はとれます。この方法は時間もかからずにひたすら暗記するだけです。
中学校の英語であれば、量も少ないので、意味もわからなくてもなんとか丸暗記できます。

もう一つの方法であるBは、しっかりと文法、単語、関連事項までしっかりと勉強する方法です。
時間は長くかかります。英語の実力は、簡単につくものではありません。
しかし、一度しっかりとした英語の実力がつけば、英語が好きになり、英語の勉強も自信がつきます。後は自分で英語の勉強を進めることもできます。

(3)ファーストフードと家庭料理
料理に例えて見れば、Bの勉強方法は、お父さんやお母さんが子どもの心や体の成長を考えて作る家庭料理のようなものです。
その料理を食べればすぐに体が健康に力強くなるものではありません。
毎日、その料理を食べていくことで少しづつ少しづつ強く健康になっていくものです。

一方、Aは、時間がかからずおいしく食べることが出来るファーストフード(マック・モスバーガー)のようなものです。

ABどちらの方法が、良い・悪い・・・ということではありません。

しかし、ファーストフード的な勉強法であるBは、2つの欠点があります。
まず、ファーストフードは、簡単においしく食べることができて、おなかが満足します。
Aの勉強法も時間がかからずに最大限の成果(中間期末テストの点数を取る)を手に入れることが出来るでしょう。

しかし、最大限の成果・・・とは、その場限りのおなかが満たされる・・・ということだけです。
Aの勉強法も同じです。基礎部分もなく、わけも分からず丸暗記しているだけので、テストが終わったら暗記した内容は全て忘れてしまいます。
また次のテストでそれを繰り返して、忘れ、丸暗記して、忘れて・・・その繰り返しです。

たとえ、Bの勉強方法が良いということは分かっていても、なかなかその勉強方法を変更することはできません。
これも、ファーストフードと同じです。栄養価やその時の子どもの健康状態を考えてゆっくりと作る家庭料理の方が良いということはわかっているのです。
でも、簡単でおいしく食べることが出来るファーストフードを食べてしまうのです。時間をかけずにある程度の結果を見込めるAの丸暗記の方法をとってしまうのです。

(4)結論 
 時間はかかっても、基礎基本からしっかりと勉強していくべきかと思います。
 ファーストフードでとりあえずおなかを満たすのではなく、おうちでおいしい栄養満点の家庭料理を食べさせましょう。

 でも、「私、ファーストフード食べてきちゃった!!!」「もう間に合わない・・・」
 そんなことはありません。ファーストフードを食べるのをやめて、その毒素を体の外に出して、お父さん・お母さんの家庭料理で栄養をとりましょう。
 基礎基本レベルから、しっかりコツコツ勉強していきましょう。がんばれば十分間に合います。
 





 

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