【物申す】高3の6月に「志望校を下げなさい」と言う進路指導は、本当に正しいのか

先日、高校3年生の塾生から、聞いていて非常に悔しくなる話を聞きました。

学校の面談で、ある先生からこう言われたそうです。

「もし明日が受験本番だったら、今のあなたでは合格は難しい。だから志望校のレベルを下げなさい」

面談で生徒に「絶対に不合格だ。下げなさい」と志望校の引き下げを迫る先生ウサギと、不安そうな生徒ウサギ

この時期に、有無を言わさず志望校の引き下げを迫る。実は、これは初めて聞く話ではありません。地元の高校に通う生徒から、毎年この時期になると、似たような相談を受けることがあります。

30年以上、富士市・富士宮市で多くのお子さんの受験と向き合ってきた者として、私はこの進路指導のやり方に、はっきりと反対します。これは生徒の未来を育てる指導ではなく、生徒の可能性をこの時点で閉ざしてしまう判断だと考えるからです。

「明日が本番なら難しい」——その先を語るのが教師ではないか

百歩譲って、「もし明日が受験本番だったら合格は難しい」という現状の評価そのものは、冷徹な現実かもしれません。私もプロとして、現在の学力と志望校のギャップが大きければ、そこははっきりと伝えます。

しかし、本来の教育者であれば、必ずその先に続く言葉があるはずです。

「もちろん、明日が本番だったら今は難しい。でもね、受験本番まではまだ半年以上ある。ここからどこまで伸びるかは、誰にも分からない。今からの半年は、あなたの人生で一番勉強して、一番学力が伸びる時期なんだ。だから、ここから本気でやってみよう」

ここまでがワンセットの言葉であり、これこそが「生徒の未来を育てる大人の役割」ではないでしょうか。

それなのに、「今の実力では不合格。だから下げなさい」と、そこで思考を止め、生徒の未来を閉ざしてしまう。私はこの点に、強い違和感を覚えます。

合格の保証も、不合格の保証もない

たしかに、今の段階で上の志望校に挑戦して、100%合格できる保証はどこにもありません。結果として不合格になる可能性も、ゼロではないでしょう。

しかし、逆もまた同じです。合格の保証がないのと全く同じように、「絶対に不合格になる保証」もどこにもないのです。

先のことは誰にも分からない。どちらに転ぶか分からない。であれば、その挑戦を「する」か「しない」かを決める権利は、ほかでもない生徒本人にあるはずです。

これは生徒自身の人生であり、生徒自身の未来です。他人が勝手に限界を決め、選択肢を先に奪ってよい領域ではないと、私は考えています。

滑り止めの戦略は、出願直前に立てればいい

「もし落ちたらどうするんだ」という声もあるでしょう。もちろん、それは百も承知です。

不合格の可能性も視野に入れた併願の戦略、どの併願校を受けるかといった具体的なプランは、出願直前の時期に本気で考えて決めればよいことです。今この時期から、第一志望の夢ごと引きずり下ろす必要はどこにもありません。

今すべきなのは、最悪の事態を想定して縮こまることではなく、最高の結果を出すために1点でも多くもぎ取る学力をつけることです。

【受験生・保護者の方へ】

たった一人の先生の言葉が、絶対的に正しいとは限りません。その言葉だけに心を支配されないでください。進路に迷ったら、ぜひ「セカンドオピニオン」を求めてください。別の角度からお子さんを見てくれる大人の意見を、聞きに行ってほしいのです。

なぜ、この時期の「志望校引き下げ」が危ういのか

参考書や鉛筆でできた翼で「限界突破」と書かれた看板の上を飛び、志望校合格の旗が立つ山を目指すウサギの生徒

早すぎる「安全志向」の指導には、受験の本質を見落とした、三つの問題があると感じています。

  1. 現役生が最も伸びる「成長期」を見落としている
    高3の夏から秋にかけては、それまで積み上げた基礎が一本の線につながり、学力が大きく伸びる時期です。特に英語は、土台となる「構造(OS)」が整った瞬間に、成績が急に伸びることが私の経験では多くあります。これから一番伸びる時期を前に、現時点の数字だけで限界を決めるのは、生徒の可能性を過小評価することになりかねません。
  2. 目標を下げた瞬間、下げたレベルにすら届かなくなる
    人は、高い目標があるからこそ、自分の限界を押し広げられます。早い段階で目標を下げると、努力の基準そのものが下がってしまいます。基準が下がれば勉強の質も量も落ち、結果として、安全だと思って下げたはずの志望校にすら届かなくなる——そんな悪循環に陥ることがあります。
  3. 「生徒の成長」より「学校の実績」が優先されていないか
    確実な現役合格数を維持するために、不合格というリスクを避け、生徒を安全な道へ誘導したくなる——そうした事情が背景にある場合も、ないとは言えないのではないでしょうか。もしそうなら、それは生徒の人生を見据えた指導ではなく、学校側のリスク管理に近いものになってしまいます。

「最後まで戦い抜いた半年」は一生の財産になる

私の信念はこれです。

「今は合格できる力がなくても、最後の最後まで本気で頑張ればいい。それでもダメだったら、その時に初めて志望校のランクを考えればいい」

仮に、冬のギリギリまで挑戦し続けて、最終的に出願の手前で志望校を調整することになったとしても、その選択は決して無駄になりません。「自分の限界に向かって努力し続けた半年間」という経験は、確実にその子の血肉となり、生涯を支える強いマインドセット(人生のOS)になるからです。

最初から大人が安全なレールを用意してしまうことは、若者が人生で一番大きく成長できる貴重な機会を、先に奪ってしまうことにもなりかねません。

学校の言葉に、お子さんの未来を決めさせないでください

「夢を絶対にあきらめない!最高の仲間と限界を突破!」と笑顔の生徒たちと、坪井英語塾の塾長ウサギ。背景に明治大学合格の旗が立つ山

学校の先生から否定的な言葉をかけられ、深く傷つき、不安に押しつぶされそうになっている受験生。そして、我が子の姿に胸を痛めている保護者の方。どうか、その言葉だけを真に受けないでください。

今の実力が足りないなら、これから足りるようにするための戦略を立て、行動すればよいだけのことです。「やり方」と「構造」さえ間違えなければ、ここからの逆転はいくらでも起こせます。

当塾は、周りが何と言おうと、生徒が「行きたい」と願う志望校への挑戦を、最後まで全力で応援し、伴走します。夢を簡単に引き下げろという言葉に、あなたの未来を譲る必要はありません。


坪井英語塾は、静岡県富士市・富士宮市で、英語を「本質」から学び、志望校への逆転合格を目指す個別指導塾です。

「今のままでは難しい」と言われて立ち止まっている方こそ、英語のどこで止まっているのかを一緒に確認し、必要なところから構造ごと立て直していきましょう。

坪井英語塾に相談する・無料体験を申し込む
坪井英語塾について詳しく見る(指導方針・料金・通い方)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です